終末の過ごし方

 拓也さんが同人ゲームなるものにばかりうつつを抜かしていて、就職活動を一向に始めません。度重なる私の忠告にも耳を貸さず、ひがな一日パソコンのでぃすぷれいとにらめっこしています。

 こんなことになったのも私のせいなのでしょうか。ああ、こっちの世界に戻ってきてください拓也さん。白い画面を見つめるその瞳には、一体何が映っているのですか?

 そんな拓也さんを、見つめ続ける日々です。毎日ただ眺めていることにより、改めて分かることもあります。そうですね、例えば……お願いです拓也さん、服くらいは着替えてください。え、もう着替える服がない? し、仕方ありませんね、私が洗濯してきてあげるのです……。

 はぁ。日に日に、焦燥感が募ります。